抜け毛は普通のこと?

さて、見出しがすでに刺激的な感じがするかもしれません。我々の髪の毛と、それが抜け毛と呼ばれる状態になることには、どんな物語があるのか。ここで我々は、その一端を明らかにしようとしています。
「そう、抜け毛とは本来ヘンなことでも何でもないのだ」というのが、この記事のテーマなのです。

「新陳代謝」という言葉を作ったのは、ひと昔前の千円札でその顔を知られた文豪の夏目漱石氏だったと伝えられています。面白おかしくお喋りする猫の話とか、男女の切ない三角関係の物語を小説にしたその人は、新しい言葉を発明する名人だったというのです。
「古いものから新しいものへ、刷新していくこと」を一言で表現するために、夏目氏は「新陳代謝」という言葉を作りました。古いものから新しいものへ。時代は発展し、物の考え方は変化し、流行が生まれます。
そしていつしかこの言葉は人体に表れる現象にも適用されるようになりました。例えば、「お肌の新陳代謝」といえば、人体の一番外側にある皮膚というものが、古い細胞から新しい細胞へ、絶えず入れ替わることを意味しています。
古い細胞は、お風呂で洗い流される垢となります。
人間だけでなく、あらゆる動物は新陳代謝を行い、常に新しい姿で陽の光を浴びています。肌もそうですし、体毛もそうです。垢となって洗い落とされる古い皮膚の組織があり、抜け毛となって身体から去っていく体毛があるのです。
体毛の多い動物、例えば身近な犬や猫などは季節の変わり目にタップリと毛が抜け、新しい毛に生え変わっていくのが分かります。飼い猫はその家の至るところに毛を振りまくのです。
そして、人間もまた同じです。まさか犬や猫のように季節ごとにごっそり生え変わりはしませんが、1日にいくらかは髪の毛が抜けるのは当然のことなのです。

我々はあらゆる「抜け毛」に対して目くじらを立てるべきではないのです。むしろ、いつでも若々しく、みずみずしい身体を保つためには、我々の身体は盛んに新陳代謝を行わなければなりません。
ある程度の抜け毛があるのは全然ヘンなことではないので、そのあたりのことだけは最初に認識しておいたほうがいいでしょう。

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